ピラティスへの関心が高まる中、「質の高い指導を受けたい」「信頼できる資格を取りたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
そんな時に耳にするのが「PMA」という言葉。
「PMA(Pilates Method Alliance)」は、ピラティス業界における国際的な基準を示す重要な団体です。
この記事では、ピラティス業界の発展と質の向上に貢献してきた「PMA」について、以下の内容をお伝えします。
この記事でわかること
- PMAの役割
- PMAが提供する資格
- PMA加盟の条件と、日本の加盟団体
- BASIやSTOTTなど主要ピラティス団体との関係
PMA(ピラティスメソッドアライアンス)とは何か
PMA(Pilates Method Alliance)は、ピラティス指導者の国際的な資格と教育基準を確立する非営利組織です。
2001年にアメリカ合衆国フロリダ州に設立され、ピラティスの質を保ち、指導者の専門性を高めることを目的としています。
PMAはピラティス指導の教育向上に取り組む団体として、世界中の多くのピラティス団体がPMAに賛同・加盟し活動しています。
PMAはピラティス界におけるグローバルな専門協会として、ピラティス教師や学生を世界的に支援しています。
PMAの主な活動内容
PMAの主な活動内容は以下のとおりです、
- 資格認定と教育基準の設定
ピラティス指導者の資格認定を行い、国際的に認められた教育基準を設定しています。 - 年次カンファレンスの開催
毎年、国際会議を開催し、ピラティス指導者や愛好者が最新の情報やスキルを学ぶ場を提供しています。 - 研究とリソースの提供
ピラティスに関する研究を奨励し、その成果を会員と共有しています。 - 地域コミュニティの支援
地域コミュニティでのピラティスの普及活動を支援しています。
PMAのメンバーシップとは?加盟の種類・要件・メリット
PMAは、ピラティスに関わる様々な立場の人々に向けて会員制度を設けています。
PMAのメンバーシップは3種類
PMAのメンバーシップには、個人から法人まで3種類のプランがあります。
PMAのメンバーシップは3種類
- 学生会員 (Student Member): ピラティス指導者養成コースを受講中で、まだ指導による収入を得ていない個人向け。
- 教師会員 (Teacher Member): ピラティス指導者、インストラクター、またはPMAの理念を支持する個人向け。
- 法人会員 (Corporate Member): ピラティススタジオ、関連企業など、PMAコミュニティとの連携を希望する組織向け。
PMAのメンバーシップになる要件と費用
PMAのメンバーシップ3種類のプランの要件と年会費は以下のとおりです。
※2025年4月時点の情報です。
- 学生会員:
- 要件: 指導者養成コース受講中、指導による収入がないこと。
- 年会費: 50ドル
- 会員期間: 1年間(その後は教師会員への移行が必要)
- 教師会員:
- 要件: ピラティス指導者、インストラクター、またはPMAの理念支持者。NPCP認定の有無は問われない。
- 年会費: 135ドル
- 法人会員:
- 要件: 企業・組織向け。
- 費用:プラチナ(7,500ドル)、ゴールド(5,000ドル)、シルバー(1,500ドル)の段階があり、それぞれ要件や特典が異なる。
PMAのメンバーシップを維持するためには、年会費を払い、更新が必要になります。
PMAに加盟するメリット
会員種別によって異なりますが、PMAのメンバーシップに加盟するメリットには以下のようなものがあります。
PMAに加盟するメリット
- コミュニティへのアクセス: PMA会員ポータルを通じて、世界中の会員と交流できる。
- 最新情報の入手: 業界ニュースやイベント情報などを定期的に受け取れる(教師会員は週刊ニュースレター)。
- 割引特典:
- 保険料の割引(利用可能な場合)
- PMA主催イベント(カンファレンス、ウェビナーなど)への参加費割引
- 継続教育クレジット(CEC)取得機会の割引
- 求人掲示板の利用: 求人情報の検索や掲載が可能(教師会員)。
- 法人会員特典: PMA法人会員バッジの付与、PMA公式サイトでの会社情報やロゴの掲載、SNSでの紹介、メールマガジン配信、イベントスポンサーシップ、各種割引バウチャーなど
(ティアにより内容が異なる)。
PMA加盟の日本のピラティス団体
PMAは国際的な組織であり、日本国内のピラティスコミュニティとも関わりを持っています。
2025年4月現在、以下の日本のスタジオ・企業がPMA法人会員として登録されており、PMA公式サイトにロゴの掲載が確認できます。
PMA加盟の日本のピラティス団体
- プラチナ会員: zen place
- シルバー会員: ASPI , FIRSTSHIP ,STUDIO IVY ,the silk ,Pilates Body Academy
- アソシエイトメンバー:Majoli
これらの団体はPMAと提携し、その基準や理念に賛同していることを示しています。
特にプラチナ会員であるzen placeは、PMAとの強い連携がうかがえます。
「PMA認定」という言い回しが使われることがありますが、「PMA加盟」という表現の方がより相応しいですね。
PMA認定プログラムと主要ピラティス団体の資格について
次は、PMA認定資格と、各インストラクター養成団体資格の関係についてお伝えします。
PMA公認の全米ピラティス資格認定プログラム(NPCP)について
PMAは2005年に「PMA Pilates Certification Program」として第三者認証プログラムを立ち上げ、2019年に「National Pilates Certification Program (NPCP)」に名称を変更しました。
このプログラム(NPCP)は、ピラティス分野における唯一の全米レベルで認定された第三者資格プログラムです。
NPCPの試験に合格した指導者は「NCPT(Nationally Certified Pilates Teacher)」と称され、インストラクターがピラティスを安全かつ効果的に教えることができることを証明します。
多くの指導者が、プロフェッショナルとしての能力と安全基準を満たしている証としてこの資格(NCPT)を取得しています。
PMAと、他の主要ピラティス団体資格(BASI、STOTTなど)の関係
ピラティスにはPMA以外にも、BASIやSTOTT、Balanced Bodyのような世界的に有名な指導者養成団体が複数存在します。
各ピラティス団体それぞれの特徴とPMAとの関係を簡単に整理すると以下のとおりです。
PMA(NPCP)と他団体の違い
- PMA(NPCP)
→特定のトレーニングを提供するのではなく、様々な団体出身のピラティスインストラクターの能力を「認定」する独立した機関です。 - Balanced BodyやStott Pilatesなど各団体
→独自のメソッドに基づいた「指導者養成プログラム」を提供し、修了証を発行します。
多くの質の高いトレーニング団体が、そのプログラム修了者にNPCPの受験を推奨・サポートしています。
団体名 | 提供資格/修了証 | 特長 | PMAとの関係性 |
---|---|---|---|
PMA | NPCP認証資格 | 能力と安全性の基準設定 | PMA自体が運営する資格認定プログラム |
Balanced Body | Balanced Body Pilates 認定資格 | 古典・現代融合、 クライアントに合わせた運動科学 | Balanced Body Pilates認定資格取得でNPCP受験資格 |
Stott Pilates® | Stott Pilates® 認定資格 | 現代的 生体力学重視 | PMA創設スポンサー トレーニング修了でNPCP受験資格 |
Polestar Pilates | Polestar Pilates 認定資格 | リハビリ統合 科学的根拠重視 | PMA法人スポンサー NPCP受験推奨 PMA基準以上の教育 |
BASI Pilates | BASI Pilates 認定資格 | 世界40カ国以上に展開される大規模団体 古典・現代融合、ダイナミック | PMAを支持 トレーニング修了でNPCP受験資格(多くの場合) |
Peak Pilates® | Peak Pilates® 認定資格 | 古典的アプローチ | 日本での教育パートナー例あり トレーニング修了でNPCP受験資格(多くの場合) |
PMA(NPCP)と他団体の違い
- PMA(NPCP)
→特定のトレーニングを提供するのではなく、様々な団体出身のピラティスインストラクターの能力を「認定」する独立した機関です。 - Balanced BodyやStott Pilatesなど各団体
→独自のメソッドに基づいた「指導者養成プログラム」を提供し、修了証を発行します。
多くの質の高いトレーニング団体が、そのプログラム修了者にNPCPの受験を推奨・サポートしています。
ピラティスのPMAとは?:まとめ
PMA(ピラティス・メソッド・アライアンス)は、ピラティス指導者の国際的な教育基準を設定する非営利組織であり、世界中のピラティス指導の質を高める重要な役割を果たしています。
日本でも複数のPMA加盟団体が活動しています。
ピラティスインストラクターの資格を取得する際は、以下のような団体を選ぶことをお勧めします。
- PMA加盟団体
- PMAが公式に認証するNPCPに繋がるプログラムを提供する団体(BASI、STOTT、Balanced Bodyなど)
PMA加盟団体で資格を取得することで、その後も国際的に用するピラティスインストラクターとしてのキャリアを築くことができます。
PMAについてもっと詳しく知りたい人は、PMAの公式サイトなども確認してみてくださいね。